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「なぁ・・・チーム作らねぇ?」
「は?」
弟がいきなり訳の分からないことをいった。チームって・・・なんの事だ?
「単車のチームだよ。やらねぇ?」
「はぁ?俺、免許持ってねぇよ?」
「だからさ、取りゃいいじゃん」
「いきなりだなぁ・・・・なんだよ?一体」
深夜。弟と二人で、酒を飲んでいたときのことだ。二人ともいい加減酔っぱらっている。
「いやさ・・・俺、そろそろ大型二輪取りたいなぁ、って思ってんだよ」
「はぁん・・・・単車もねぇのに?」
弟は高校の時から、中免を持っていて、単車を欠かしたことの生活を送っていた。が、数年前、家へ帰ってきたとき以来、すっかり乗らなくなってしまった。車の免許をようやく取ったせいもある。そのまま、動かなくなりかけた単車を、金に困ったときに売ってしまったのだ。
「痛ぇとこつくね?え?やるやるたぁ聞いてたけど・・・その程度かい」
いつもの調子で豪快に笑う。この根拠のない豪快さがどこからくるのか、俺はいつも不思議に思う。
「まぁいいや。んで?単車のチームって?もういい加減、族作る年でもねぇだろ?」
俺も弟も、この時点すでに三十路を超えている。いい加減、ゾッキーが似合う年云々などというレベルを、とっくに通り越している。
「うん。走りのチーム。喧嘩は上等ってことで・・・」
「ぎゃははははっ!なんじゃそりゃぁ?湘爆(の見過ぎじゃねぇの?」
このセリフから、酒の上での与太話として、話はがんがん盛り上がっていく。
「喧嘩上等なら、やっぱチーム名は『ハイウェイ・ベルセルク』だな」
「おいおい、『ドラゴン殺し』は持ち歩けねぇぞ?そもそも、振れねぇし」
「タイヤ用のメーターレンチ背負って走りゃいいじゃん」
タイヤの軸になるアクスル・シャフトを止めているボルト用に、1mを超すばかでかいレンチがあるそうな。
「うげげ、凶悪〜。止められるぞぉ、凶器準備集合罪で」
「『俺の単車、調子悪くてすぐタイヤが外れるんですっ!!』とかなんとか、誤魔化せるって」
「ぎゃははははははは」
「カンバンどうしよう?」
「そりゃやっぱ、あの紋章でしょう」
「ん〜〜〜、それ、地味じゃねぇか?」
「だから、熊の毛皮に焼き印で入れるんだよ。かっこいいぞぉ」
「焼き印・・・いいね、それ。頂きました」
「本格的にチーム・メンバーになるには、熊倒してこい・・・って、俺達も一生見習いになっちまうぞ、それじゃ」
「ぎゃははははははははははは」
酒の上の与太話というのは、あとから思い出すと訳の分からない場合が多い。この場合も、翌日酒が抜ける頃には、俺はきれいさっぱり忘れていた。
それから数ヶ月もたったろうか。弟が突然、川口自動車学校のパンフを持ってきた。どうやら、普通自動車の免許しかない俺でも、20万そこそこで大型自動二輪免許が取れるらしい。
「何?お前本気だったの?」
「あれ?進さん嘘ん気だったの?」
単車チームを作ろうというのは、どうやら本気らしい。が、本当の本音は単車の保管場所確保にあるようだ。家には、(
End
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