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最終更新日 2000年4月26日




エイジングと肌



1、皮膚は内臓の鏡、心の鏡、環境の鏡


同窓会などに出席すると、同じ年齢なのに肌(皮膚)の状態がいろいろと違うのを目にします。
その人の肌(皮膚)は、その人の1、内層の健康状態(身体の健康状態)、2、心の健康状態、そして紫外線やさまざまな汚れなどといった3、肌を取り巻く環境によって作られており、人それぞれこの3つの要素が異なっているからです。





1)皮膚は内臓の鏡(皮膚−内臓反射)


皮膚という”袋”は、外部環境から内部の生命活動を守るためにあると先に述べました。皮脂腺から、"脂=あぶら分”を、汗腺から"水分"を出して皮膚の表面を菱幕で覆っているのも、生命活動に必要な水分を逃がすまいとしているほかなりません。あるいは、弱酸性のバリアで殺菌の侵入を防いでいるのもそういうことです。
その一方で、この袋は身体内部の生命活動が変調をきたしたとき、色や形状を変えることによって、内部の変調を知らしめ、注意を促す役割を果たす場合があります。これを皮膚−内臓反射といいます。
病気をしてお医者さんに診てもらうと、顔色を診て、舌を診て、その後に内臓の状態を診断された経験はいとどはされたと思います。皮膚は内臓の鏡といいますが、その例をいくつかあげてみましょう。





《肝臓》


消化器系の上のほうに位置して、口から入り腸で吸収された栄養素は血液に載って肝臓へ届き、ここで貯蔵されます。また、必要に応じてそれらを合成したりしてエネルギーとして放出したりしています。また、血液や腸で吸収された有害物や体内で生じた化学物質を処理する器官でもあります。この肝臓に変調をきたすと。
(1)日光に過敏になって、赤くなったり、しみができやすくなる。
(2)解毒作用が衰えるため、分解しきれない有害物質が血液の中をめぐって皮膚を荒らしたり、湿疹、蕁麻疹を起こしたりする。
(3)肝臓機能の低下により、ビタミンの貯蔵の力も減り、ビタミンAやDの合成や代謝に異常をきたして、皮膚の角化異常原因になる。
(4)毛細血管は拡張してもろくなる。このため、ほほや胸、手掌等くもの巣状の血管拡張が現れたり、酒さ鼻や皮下出血を起こしやすくなる。
(5)肝臓は胆汁を生成し、胆汁は胆嚢で濃縮されて腸に排泄されるが、この胆汁色素が血液中に増加し、皮膚が黄変する。
等の状態が皮膚表面に起こります。





《腎臓》


横隅膜の下の方、脊椎をはさんで左右一対あります。血液の中からたんぱく質を分解して出来た窒素化合物(尿素、アンモニア、尿酸)を、不要な塩素、水分と共に腎小体でろ過して尿に排泄する働きをしています。腎臓に変調をきたすと、
(1)中毒性皮膚症
   肝臓と同様に、排泄できなかった有害物質が体内にたまり、湿疹や滲出小赤斑等が生じる。また、化膿しやすくなったりする。
(2)むくみが出る
   皮膚の水分量が過剰になるため、むくみが出たり、細菌感染が起きやすくなったりする。
(3)肌につやがなくなる
等の症状を呈します。





《胃腸》


いろいろな消化液と食物が混ざり合い、消化吸収をする器官です。胃腸に変調をきたすと、
(1)消化が十分に行われず、分解されないものがまれに吸収すると、蕁麻疹などが現れる。特に飲酒によって消化・分解が妨げられる食品もあり、注意が必要である。
(2)胃酸の酸度減少のため食物がいつまでも停滞して、ついには熱感を伴うようになり、特にほほが赤くなる事がある。
(3)胃酸の酸度減少で消化が不十分になり、さらに便秘が起こる。便秘では便に含まれる有害物質が皮膚を悪い状態にするといわれている。
等の症状が起こります。





《卵巣》


骨盤の内側に左右一対あり、女性ホルモンを分泌しています。この女性ホルモンには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)があります。
皮膚に対して影響が大きいのは、月経前の1週間(特に2〜3日前)です。月経前緊張症といって、乳房がはって痛んだり、吐き気やいらいら、顔や足のむくみなど、いろいろ症状があらわれる人もいます。
アレルギーを起したりする場合もあるので、注意が必要です。また、皮下出血やうっ血も起こりやすくなり、うっ血のために目の周りが薄黒く見え、クマが生じる場合もあります。
アポクリン腺の働きが盛んになリ、腋臭の臭いも強くなってきています。





《副腎》


腎臓の真上にある一対の器官で腎、副腎皮質と副腎髄質に分けられます。髄質では主に血糖を増やし、脂肪分解を促進する働きがあるホルモンとして、アドレナリンを分泌しています。皮質からも種々のホルモンが分泌されますが、特筆すべきものとしては、男性ホルモンの分泌が上げられます。




副腎皮質ホルモン》


副腎皮質ホルモンに変調をきたすと、男性ホルモンの分泌が多くなるので、女性の男性化を招きます。体毛が濃くなる、乳房が小さくなる、声が低くなる、月経がなくなるなどの症状が出たりします。
副腎皮質ホルモンの働きは、精神的負荷(ストレス)によっても変動しますので、”こころ”の場外が皮膚上に現れる事も十分に考えられます。
副腎の働きが悪くなり、ホルモンが減少すると、皮膚は色素沈着しやすくなります。皮膚が黒くなるアジソン病も、副腎皮質ホルモンが原因といわれています。


以上上げたように、皮膚に現れた現象から過去の経験を照らして、身体の健康(内臓の状態)が推定しているのです。
このことも皮膚が独立したものではなく、内部の生命活動(内層の働き)と密接に結びついているために起こる現象といえます。



☆卵胞ホルモン(エストロゲン)

女性生殖器の発育を促進し、乳房を大きくしたりして、女性らしい丸みのある体系を作る。
☆黄体ホルモン(プロゲステロン)
受精した卵が子宮に着床し、発育できるようにする。男性ホルモンと同じように体温を上げたり、皮脂の分泌を高める働きがある。排卵後、からになった卵胞が黄体に変わると月経までの間、女性の基礎体温の高温期が続くのも、この黄体ホルモンのためである。




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