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世界観構築における100の質問
〜『DIO・FIRE!』篇〜

「何でバイクや車はあるのに飛行機が出ないの?」とか「彼等はどうやって服を調達しているの?」「義務教育は?」とか、
ここで、ギモンに思ったアノ事やコノ事が一気に解決!…すればいいんですがね(笑)

1 ハンドルネーム・ペンネームをどうぞ。
ミツルギ サヤトです。
2 世界観構築にあたり、一番最初に決めたところは?
時代設定。本文では23世紀の半ばくらいとしか書かれてませんが、実は具体的年月日まであるのですよ(笑)。
3 世界観構築にあたり、こだわりを入れたところは?
どれも捨て難いですが、強いて挙げるなら「言語系体」と「キャラクターの出身地(人種)」。言語は主にラテン=ヨーロッパ、とくにイタリア語などを会話語に。ヴァティカンの公用語はやはりラテン語のままで。地域を隔てての交流の場合は、トランスと呼ばれる米英語を使うということに。訛りもあります。本編では、東南アジア方面の言葉で訛っている人物を関西弁で表現しています。それも、陸育ちは京都弁ぽく、島育ちは河内弁に近く(笑)。
出身地は、民族性による性格の違いを描きたかったので。この時代では、ボーダーレスな地域もあり、ハイブリッドも多いのですが、やはり何世紀と続いた民族集団の特徴は外せないでしょう。そして、そのテの差別や中傷も大いに生きていることも描きたかったからです。
4 その世界に「神」はいますか?
います。ローマ・カトリックが支配しているので。しかし、タテマエとして他の宗教も共存しています。
5 いる場合、一神教ですか、多神教ですか?
無論、カトリックは一神教です。
6 一神教の場合、天使、悪魔はいますか。
教義に基づくなら、いるのでしょう。あまり本編には関係ないので、簡単でいいですか?
7 多神教の場合、天使、悪魔に相当する神はいますか。
それぞれです。今のところ、カトリックとイスラム、プロテスタントとの対立しか書いてません。ヒンドゥーにはいます。
8 異教・邪教はありますか。
相対的なものですので、それぞれがそう考えています。ですが、カトリックに対する最大の異教はやはりイスラムとプロテスタントです。イスラムにはヌォーヴォ・ニザリ教団というのを登場させました。
9 異次元はありますか。
ないです。
10 その世界、地球上ですか。それとも、別の惑星ですか。
回答不能です。
11 別の惑星の場合、衛星がいくつありますか。
これも回答不能です。
12 別の惑星の場合、一年は何日ですか。
またもや回答不能です。
13 別の惑星の場合、一日の時間の数え方は決めていますか。
しつこいですが回答不能です。…もういいですかね?
14 時計はありますか。
あります。
15 ある場合、その時計は一般人にも容易に手に入りますか。
現代社会と同じですので、簡単に入手出来ます。流通に乗った商品としてなら。
16 住んでいる人々は、そこが惑星であるということを知っていますか。
地球であるという認識は多分99.9%の人が持っているかと(笑)。
17 魔法は存在していますか。
FT世界における魔術のような形態は、存在しません。
18 存在している場合、どのような属性がありますか。
再び回答不能です。
19 存在している場合、誰でも使えるものですか。
さらに回答不能です。
20 存在している場合、どうやって発動させるものですか。
やっぱり回答不能です。
21 魔物はいますか。
います。飽く迄遺伝子異常の生物であるとかですが。化けモノ鴉とか、生ける屍の巨人とか。
22 いる場合、魔物と人との関係はどのようなものですか。
その場合の魔物は、人間の奢りによる被害者である場合が大半です。
23 いる場合、魔物の階級はありますか。
階級はありません。
24 あるなら誰にどのようにつけられますか。
ないので回答不能です。
25 世界制服をもくろむような、強大な魔王はいますか。
ある意味で、いますね(笑)。
26 生まれ変わりはありますか。
ありませんね、たぶん。キリスト教の教義にはそういうものはないです。
27 ない場合、人は死んだらどうなりますか。
肉体の存在は消失しますが、人々の記録か記憶に残るでしょう。宗教的に言うなら、『最後の審判』を待つ姿のまま墓で眠るわけですが。
28 霊的なものは存在していますか(魂とか)。
たぶん、存在しないと思うのですが…魂はあるのかな?幽霊の存在は、各々信じる者も信じない者もいます。
29 ここからの質問は、世界ではなく舞台となる国についてになります。どの国について答えますか?
ディアスポラ世界。地球上でローマ・カトリック(ヴァティカン)が支配する地域全体。CIS=「独立国家共同体」は領土に含みません。地図にすると分かりやすいのですが…それはまた別項にて。
主としてヨーロッパが政治・文化の中心です。ローマ市内ヴァティカンを行政区兼首都とし、ローマを特別行政市に指定しています。その他、かつて国家首都だった主たる都市は、殆ど特別行政自治都市に指定しています。パリ、ベルリン、マドリッド、ベルン、ダブリン、ブラジリア…などですね。それらの都市は、現実には首相を置いて、共和国制での自治が認められています。政治形態は21世紀と変わらない国もあれば、共和制移行で内部分裂が起こった地域もありますが。しかし、あくまで国家元首は教皇です。
30 主に舞台となる国の、気候はどうですか。
ユーラシア大陸全体と、アフリカ全土、ラテンアメリカ地域ですので、様々。Am(熱帯雨林気候)からET(ツンドラ気候)まで。EF(氷雪気候)は北極、南極大陸以外に無いです。地球の平均気温は、21世紀よりも、0.8度上昇しています。島国は海面上昇によって水没したのも中にはあります。
31 天気予報はどのようになされていますか。
地域に寄ります。ネットニュースのようなもので検索する事も出来ますが、『上層都市』なるモノの存在の所為で電波状況が悪い地域が多いので、他は地元の予報士に頼るしか(笑)。
32 主に使用されている暦はどう言ったものですか。
太陽暦です。
33 その国の衛生状態はどうですか?(上下水道など)
都市部はほぼ上下水道が完備されています。病院もあります。21世紀程度に。その他の辺鄙な田舎には、いまだに上水道もない処が多いです。というわけで、ヴァティカンは「流しの医者」を奨励しています。サーキット・ライダー(巡回牧師)のようなものです。
出生率は平均12%強。都市部では一桁ですが、農村部、アフリカ地域などでは20%以上ありますので。死亡率は約14%。緩やかに人口は減ったり、増えたりです。乳児死亡率は、約30%。都市部は7%、農村部などは40%くらいです。21世紀の事情と大差ないのですが、都市部の死亡率が上がりました。これは主に内戦などに出征する若者が増えたということです。
環境面でいえば、オゾンホールは拡大されていませんが、水質汚染や飲料水の不足は深刻な問題です。
34 主に使用されている言語は何ですか。
3で回答しましたが、イタリア公用語(方言は別として)に少々スペイン語とかフランス語が混じった言語を日常会話に。教皇庁ではラテン語。
35 文化程度はどれくらいですか。
文化水準は、都市部では恐らく20世紀〜21世紀くらい。近未来だからといって別にオートマティックな機械化生活ではありません。これは教皇庁の推奨によって『科学撤廃主義』が一時蔓延しており、時代が逆行した為です。もしかしたら、ある部分では現代よりも後退しているところもあります。ファーストフードが少ないとか。書物の流通が少ないとか。
それは、理由があって、一度通信革命が起こって以来、書信による意思の伝達や読書形態が総崩れしてしまった為です。もともと東洋人に比して読書率、識字率の低めな西欧人の文化水準がベースですので、一気に直接的カンバセーションに頼る伝達手段に移行した結果と経過です。『上層都市』の御蔭で、電信に不自由を生じ、再び書物の流通が盛んになりましたが、それでも荒廃地域には義務教育以外の学問振興の余裕がないので、やはり読者層は一部のインテリが多いのです。ファーストフードに関しても似たような歴史経過を辿っています。対抗して「スローフード運動」なる活動が盛んになったことに基づいています。
36 文字はありますか。
ローマ字アルファベット、キリル文字、漢字など。
37 ある場合、主に使用されている記録媒体は何ですか。
教皇庁の執務においては、紙類とCD-ROM(みたいなの)半々です。一般には再生紙利用です。
38 ある場合、識字率はどれくらいですか。
都市部平均では89〜92%ほど(21世紀に比して低い)、農村部でも80%はあります。しかし、半統治地域、自治区ではヴァティカンの指導のみしか行えないので、文字教育に対する強制力は低いです。中には30%くらいの村などもあります。アフリカ地域の一部(コンゴ、アンゴラなど)では40%強。意外に高いのだな、と思われますが、これは公用語でなくてもいいという場合です。地元の言葉のみ、とか。ですので、ヴァティカン周辺で一般的なイタリア語やトランス(共通語)普及率はぐんと下がります。アジア地域のほうが、むしろヨーロッパ中心部よりも読み書きは一般市民にも浸透しており(95%以上)、その為か学者や一部の優秀なエリートにはコリア系やチャイニーズがかなり多いです(ソーシー・スーやホリー・ディプシーなど)。
ちなみに、娯楽全般(映画や遊戯)の普及率、経済的余裕と識字率の相関性は不問です(統計的に無関係)。識字率は、文字教育の浸透が基盤となっています。
39 通信手段としては、どのようなものがありますか。
電子メールとか電話もあります。ただし、やはり電波状況が悪いので頻繁には使用していません。昔ながらの郵便制度に頼る部分も併せて半々。
40 移動手段としては、どのようなものがありますか。
徒歩から車まで。飛行機は制空権(上層都市にある)の都合で一般人は利用できません。都市部はジオフロント(地下)に、電力式でないエスカレーターやエレベータがありますが、まだあまり実用化されていません。地上では、専ら車やバイクですね。公共交通機関は、バスくらいです。電車は、前出のような事情で常時運転出来ないのでありません。
41 人口密度はどれくらいですか。
う〜ん。地方によって違いますが、現在のヨーロッパの平均的な人口密度よりやや低い感じです。スペインの田舎くらいの感じを想像していただくといいかも。だいたい平均78人/Ku。都市部では150〜170/ku。今の日本は約338人/kuですので、比較してみてください。
42 政治の形態は? 君主制? 共和制?
「教皇」支配を君主制、というんでしょうか?政教一致といえばそうです。
43 一番権力を持っている人は誰ですか。
「教皇」です。現在はシクトゥス13世。
44 その人は、どのようにしてその地位につきますか。
ヴァティカンの枢機卿60余名の集まるコンクラーヴェ(教皇選出選挙会議)によって決まります。投票制です。これは古からの方法と変わりません。裏工作はあると思いますが。
45 最下層の人々はなんと呼ばれていますか。
タテマエとして、最下層はありません。身分による支配を作らないのがヴァティカンのモットーです。…といいつつ、聖職者には階級があるし、貴族階級意識も根強く生きているが(笑)。ヨーロッパが基盤ですのでね。
46 最下層の人々の、生活レベルはどれくらいですか。
被差別民とかはいないのです。タテマエとしては、ヴァティカンは身分の垣根をとっぱらったことになっています(22世紀の公会議において)。ただ、一般市民の職業による差別があるとしたら、生活レヴェルの低さをも含むでしょう。物乞いをしているとかですね。
47 普通の人々の、生活レベルはどれくらいですか。
やはり現在のヨーロッパの田舎の感じです。収入は多くなくとも、ある程度自給能力があるくらい。
48 その国では、どんな産業が発展していますか。
『科学撤廃主義』ですので第二次産業は、現在のように発達していません。加工産業も薄いです。第一次産業従事者が多いです。第三次産業従事者は、かなり現在より減っていると思います。つまり、畑仕事や漁業などを中心にしている人が多いです。
49 その国での名産はなんですか。
地球的規模なんで、地方によりけりです。「ヴァティカンまんじゅう」とか「教皇サブレ」とかいうお土産は存在してたらオモロイですが…ないんですよね(笑)。
50 その国は、自給自足で国力を維持していけますか。
今のところは大丈夫です。主食となる小麦の供給は、おもに旧中華人民共和国内(現CIS)華北地方、ブラジル自治体、アルゼンチンなどで行われています。それらの自治体、提携国とは、食料の確保とバーターで安全保障と教育・医療整備などをヴァティカンは締結しています。
51 貨幣制度が使われていますか。
ハイ。
52 使われている場合、主に使用されている貨幣単位は何ですか。
現在のユーロ貨幣を下敷きにした貨幣単位「ダッシュ」が使われています。正式にはディアスポラ・ダッシュ。省略は「DD」。23世紀初頭に統一されました。ドルはどうなったかというと、『上層都市』に行きました。まず貨幣と度量衡の統一から、といったのは秦の始皇帝。
53 使われている場合、日本円に換算した相場を教えてください。
1ダッシュ=約5円という計算です。インドルピーくらいでしょうか。
第一話で、日雇い労働者の1日分の賃金は普通は2000ダッシュということを言っています。現在の日本円にしたら、1万円強
という具合に現在の貨幣価値と比較すると、物価、賃金も多少安く、貨幣経済の緩やかな停滞、下降が考えられます。需要そのものが多くない。人口も21世紀以降の一時期に比して減っていますし。まず、投資意識や株式を動かす、というような経済世界はディアスポラの都会中でも、『上層都市』を相手に取引している人間以外は、無意識に等しいです。
54 モデルとなっている、実在の場所はありますか。
主に現在のユーラシア地域がベースですので。ですが、歴史意識的には大航海時代の植民地支配的要素が入っていると思います。
55 変わった職業では、どのようなものがありますか。
『特務巡検使』とか、『異端審問官』。
『特務巡検使』は、今でいう検事兼裁判官兼刑事みたいな仕事で、おもに刑事事件の管轄を持つ捜査官。ヴァティカンに所属するが、権限は司法権の独立を持っているために、やろうと思えば教皇をも弾劾出来る(フツウは枢機卿会によってされるので、しないけど)。法のエキスパートにして超エリート。一般『巡検使』が民事を中心に扱い、地方に一定期間駐留するのと違って、こちらは常に巡回することになっています。
『異端審問官』は、ヴァティカン法務省の異端審問所に所属する諜報部員。CIAのエージェントみたいな存在。ヴァティカンの教義に反する事件・人物を密偵するのが目的で、場合によってはその場で適切な処置をすることも可能です。
56 その職業に就くにはどうすればよいですか。
『(特務)巡検使』が厳しい試験を受けて任命されるのに対して、『異端審問官』は能力が認められれば自薦・他薦もオッケエ。
57 一般人にも苗字はありますか。
あります。
58 一般人に苗字がないのなら、どんな人に苗字がありますか。
一般人にもあります。勿論、総ての人間が名字を持つことを許されています。
59 人名につける敬称にはどんなものがありますか。
大体は職業で呼ぶことで敬意を示します。パーパ(教皇)、モンシニョール[モンシニョーラ](大司教)、カルディナーレ[カルディナレッサ](枢機卿)、ジウディーチェ(検察官=特務巡検使)、ドットーレ[ドットレッサ](医者、博士)…。[ ]内は女性型です。
60 国内情勢はどんな感じですか?
都市部は安定しています。国境付近の地方では、主に宗教対立を巡る暴動、内紛などが多く危険です。周期的に起こっています。大体10年に一度くらい大きな内紛があって、数年続いてはまた鎮圧されている状態。総て制圧してしまわないことで、政治上のスタンダートを保つのが現在のヴァティカン国家のやり方です。
61 外交情勢はどんな感じですか?
主に『上層都市』と呼ばれるプロテスタント国家集団との外交では、均衡を保とうとする姿勢です。ですが、最近軍事介入を試みようとする「上」の活動が盛んになっていることに危機感を持ち初めているようです。イスラム圏の独立国家(CIS)とも、牽制し合いながら、今は優勢を保っていますが、ひとたび「上」とイスラムが結びついたら、という不安は免れません。
ヴァティカンは、領土内においてフランスなどの自治共和国、ブラジルなどの自治体、そして自治権を持たない直轄区、半統治区を有しています。直轄区は、多くはかつてのイスラム地域、内紛の収拾によって獲得した地域であるのですが、やがて自治権を得ると昇格し、自国内政治を行う事が出来ます。しかし、半統治区に関しては、保留の形のままが殆どです。というのは、領土以外のCISに吸収合併されることが多いからです。CISは、旧中国も含め東欧〜西アジアのカスピ海沿岸に集中しているのですが、ヴァティカンの「政教一致」政策に合致しないので、「CIS条約」によって独立しています。大体において、そのあたりの内紛が国内外の問題になるのですが、共同宣言を採択している国家(旧ロシアなど)とは関係が安定しており、時には内紛鎮圧の要請を受けたりすることもあります(ナヒチェバン戦役など)。
主に、外交は「外務省」の管轄ですが、問題によっては枢機卿会が行うこともあります。
62 主に舞台となっている場所は、治安がよいですか。
治安は、ローマ(首都)やお膝元のイタリア本土では比較的いいのですが、地方になると現在の世界以上に悪いです。
63 治安を守る組織は何ですか。
『上層都市』を中心とした、ヴァティカンの提供組織であるUP(国際警察)が駐留しています。または、国連軍が辺境に設置されているので、一応の治安対策は行われています。ヴァティカン自体の治安組織は、国防省(軍部)一つのみです。以前はヴァティカン五軍として世界中に散在していましたが、今は中央にいて、やむを得ずUPの組織力に頼っているという感じです。
64 一般に使われている武器は何ですか。
普及しているのは、ブラスター(熱線銃)です。弾丸を使わない、原子力電池や太陽熱電池をエネルギーとした環境にやさしい武器(?)。購入するには、登録が必要です。
もう一つはパウダーガン(火薬銃)。一時期、銃所持禁止運動で駆逐されていたハンドガンですが、大戦後の治安の悪さと、ヴァティカンが警察組織を持たないというところから、市民が自力で保安を願った結果、復活しました。こちらも登録が必要なうえ、かなり高価な物であるので、使用者はごく一部の人間のみです。火薬などの補填にも、経済的負担が大きいです。
他は、刀剣類なども存在しますが、使用されることは稀です。
『ジェノサイド条約』によって大量殺戮目的とみなされる兵器はすべて撲滅されているハズですが…もしかしたら、危険なモノを持っている国家もあるかもしれません。
65 家族形態はどうなっていますか。
現代とほぼ同じです。
66 結婚という制度はありますか。
あります。
67 ある場合、一夫一妻制か、一夫多妻制か、多夫一妻制か、それ以外のうちどれですか?
一夫一婦制です、基本的に。
68 変わった食べ物では、どんなものがありますか。
特に現在と変わりないのですが…砂漠化した地域ではラクダとかダチョウとかサソリとかフツウに食べてますね。生物はあまり歓迎されません。
69 一般的に好まれている嗜好品はなんですか。
タバコ、酒、コーヒー、紅茶など。現在とほぼ同じです。タバコは、一時期これも健康を害するというので駆逐されていたのですが、また愛煙権が復活してきて栽培、販売が活発になりました。娯楽が少なくなったということですね。
ドラッグは、やはりダメです。法律で禁止されています。
70 医者、または医者に代わる存在はいますか。
医者がいます。
免許はヴァティカンが認定、発行しています。国際免許なので、世界共通です(『上層都市』でも)。但し、定期的に更新しなければなりません。最初に取得してから、二年後に一度、その後は五年に一度ずつ試験を受けて更新します。医療ミスがあったかどうか、適切な処置が出来ているかどうか、または最新知識を学習しているかどうかの試験です。
人口に対する免許取得医の比率は、約千人に一人、という低さですが、これは悪い医者が淘汰されているのも兎も角、モグリが多いことも示しています。それだけ免許取得と審査が厳しいのです。
各科の医師の割合は、やはり内科が多いですが、とくに予防医学に従事する人間が増えています。外科医は、予防医学、投薬治療の発達により21世紀よりも減少しました。また通信による遠隔操作手術が普及して、実際に患者に執刀する必要が無いという医者も半数以上います。従って、有事には現実に生身の人間を治療・手術出来る技術を有する「軍医」を養成しています。「銀十字軍」には専属の軍医局があったのですが、今はヴァティカン医局に吸収されてありません。
ちなみに、アーチの専門は「学際病理学・小児病理学」ですが、小児科そのものが不況です。
71 いる場合、どのようにして治療をしますか。
治療は、各地方に医師の常駐する病院(ほぼ7割が地方自治体などの公営)がありますので、そこで行います。もしくは病院設備のない農村や僻地では、「流しの医者」が活躍します。施設規模は、大学付属の研究機関兼外来病院から、田舎の町医者一人の診療所までさまざまです。
72 いる場合、治療の代償に受け取るものはなんですか。
貨幣経済ですので、金。…カラダだ、という医者もいるかも知れませんが(笑)。
73 変わった薬には、どのようなものがありますか。
基本的に、薬品は科学合成物質または漢方のような自然のものを利用するので、特殊なものがあると困ります(笑)。ワクチンという意味では、22世紀以後多様なウイルスからワクチンが作られましたが、逆に撲滅されて無くなったワクチン(ポリオや天然痘など)もあって、ある意味古典的な治療薬の方が珍しいとも言えます。
74 変わった病気には、どのようなものがありますか。
やはり、遺伝子異常かウイルス性の病気でしょう。本編では、ギガントの発症因子となる遺伝子異常(ウイルスによるものかと推測されている)や、《PE》というウイルス性の伝染病を挙げた話があります(詳しくは本編にて)。寄生虫によって起こる《桜斑病》というものもあります。これは、ある種の線虫が皮下に侵入して巣を作り(卵)、それがまるで桜の花びらのような色に点在するので名前の由来になったものです。罹患すると、微熱、リンパ節の腫れ、掻痒感、貧血などの症状が現れます。線虫は皮下脂肪を侵食して無限に増殖します。痩せたと喜んでいると、そのうち栄養失調になって死に至るオソロシイ病気です。
人間は、これらの微生物との葛藤において進化発展してきたのです。彼らも生きていく以上、様々に進化して人類に脅威を齎せば、やはり変わった病気は常に尽きる事がありません。
75 国単位で発行している、信頼の置ける地図はありますか。
あります。
76 ある場合、それは誰でも手に入るものですか。
書店に行けば入手出来ます。ナビシステムもありますが、衛星を使う(それも『上層都市』から権利を買わないといけない)ので傍受されやすく、危険なので軍事行動には不向きです。
77 その国に伝わる伝説にはどのようなものがありますか。
伝説のパウダーガン使い、という噂がまことしやかに広がっています(笑)。
78 伝説を伝えるのは誰(何)ですか。
一般市民とパウダーガン使いと呼ばれる人々ですね。
79 人間とは違う種族が共存していますか。
動物は、ウイルスからクジラまで。
80 いる場合、その地位は?
地位はないです。
81 いる場合、人語を解しますか?
人語を解しているのもいるかも知れませんね。わかりません。
82 解す場合、その伝達手段はどのようなものですか。
というわけで回答不能です。
83 その国での、主食は何ですか。
パスタ食、パン食、米食の順です。地中海、イタリア文化が浸透しているので米も主食。
84 神聖視されている動物は?
シンボルという点では「有翼ライオン」?ヴェネツィアとかイタリアには多い彫像です。
85 忌み嫌われている動物は?
これも地方それぞれです。でもキリスト教的にはヘビやトカゲの類。
86 機械はありますか?
あります。
87 あるとすれば、その動力は何ですか?
バイクや車の燃料は主に植物油原料、あるいは太陽熱、原子力電池。電気は一般に普及していますが、発電所が多くないので自家供給しているところも少なくないです。風力発電、太陽熱発電、水力発電が主ですのでおのずと効率は現代に比して下がっています。地下燃料は既に殆ど枯渇していますので。
植物油燃料は、ナタネ、紅花やひまわりから主に精製しています。主な産地は旧ロシア領土内(CIS)です。ヴァティカンとは自治国という間柄で結ばれていますので、安定した供給が得られます。むしろ、増え続ける燃料の輸出によってCISは以前の地下燃料以上に恩恵を被っているかも知れません。
88 主人公の周辺で流行しているものはありますか?
風潮としては、義賊とか流行っています。やはり政治的、経済的に庶民に不満があるのでしょう。
89 一般的な服装とはどんなものですか。
現在の我々と大差ありません。ただ、ネクタイ締めたようなフォーマルな格好の人間はかなり減っています。ラフになったのもそうですが、そういう余裕がない人が多いのも言えますし、第三次産業従事者が少なくなっているので。軍服着てうろついていても、白衣でうろちょろしても奇態とは思われません。
90 その衣類は、お店で買えるものですか。
買えます。自分で作る人もいますけど。
91 学校はありますか。
あります。
92 ある場合、どのような仕組みになっていますか。
小学校5年(6〜11歳)、中高一貫4年(12歳〜15歳)、大学4年(16歳〜19歳)、大学院修士2年(20歳〜21歳)、大学院博士2年(22歳〜23歳)です。
就学年齢の最低は6歳ですが、その過程の最高年齢までは就学可能です。11歳で小学1年とか。大学以上は年齢不問。中高に通えなかった場合は、独学でも何でも、修了試験を受けるということで義務教育を終えることが出来ます。
大学のほかには、専修学校があって、そこは大学以上にレヴェルが高い学校です。日本の専門学校という感覚ではなく、あくまで超エリートを生む為の専修校で、期間は4年が普通です。理系は5年。カリキュラムは通常の大学の倍近く詰まっています。各界(とくに文系)の一人者は皆そこの出身です。ヴァティカンの高官や枢機卿の殆どが、専修のロースクールやサイエンススクールを出ています。
では、大学の目的はというと、実地に立つ為の人間を育てる為というよりは、研究者養成組織としての役割が大きいのです。
たとえば本編では、『特務巡検使』であるミスティ・サファイアは軍属ロースクール出身者であり、医師で病理学者であるアーチレリー・ブールヴァルドはパリ第三大学大学院出です。エコール・グランゼのような優秀な専門学校出は、研究者ではない道をとることが多いのです。
基本的に「単位取得制」ですので通信教育も可能です。
飛び級に関しては、小学校からジャンプ可能ですので、同じ年でも違う学年という場合はいっぱい。ダメな場合は何度か留年出来ます。但し小〜中高の最低在籍年数は「5年間」と定められています。最短12歳で大学生になれます。
93 ある場合、義務教育はありますか。
一応小中高9年間ですが、「単位取得制」ですので、在籍年数5年さえ満たしていれば飛び級オッケエです。
94 ある場合、学校には誰でも行けますか。
ハイ。地方には必ずヴァティカンの教育機関が管轄する学校があります。住民は誰でも入学出来ます。
ちなみに、主人公ジンは義務教育のみ、アーチは大学院博士課程修了者、ピーチィは小学校のみ(まだ15歳まで中学校に入る権利はあるし、試験を受ければ飛び級できる)、ミスティは専修学校(扱いとしては大学修士以上)、ジョーはいちおう(笑)大学出です。
95 ある場合、教育費は必要ですか。
義務教育において、教育費は無料です。給食もありませんが、教材費(実費)くらいは出さないといけないかも知れません。現在、義務教育および研究機関にかけられている金額は、ヴァティカンの全予算の中で約10%という多さです(軍事費は7%)。主に、アフリカ地域、南米への学校の設置に力点を置いています。CIS国家へのODAも行っています。識字率を高め、市民に安定した収入を得て、教義を正しく理解して貰おうという姿勢の現われでしょう。避妊、産児制限にも関係していますので、性教育、衛生教育も活発です。
96 教育費が必要だとしたら、どれくらいのものですか。
必要なのは大学以上ですので、殆どの市民には関係ない話ですね。
しかし、公立大学を4年で終えるには、授業料・教材費だけでも年間50万ダッシュは必要です(現在の日本円で250万円ほど)。大学は金が掛かるものなのです。それを4年間、大学院も含めると単純に400万ダッシュは最低必要です。ディアスポラの都市部平均的月収の8〜10ヶ月分の年間授業料が必要であるので、家庭にはかなりの負担になります。さらに、大学の総数は減っていますので、地方の学生は都市部に出てこないといけません。生活費を含めると、一般家庭の子供が大学に行くのはかなり困難です。
ただ、ヴァティカンは教育に予算をかけているので、特待生制度が設けてあり、学業成績が優秀な学生は授業料免除されています。各自治国家が募っている奨学生になり、奨学金を獲得することも可能です。
あまりに出来るので、アーチは教育費を一度も払ったことがないらしい。
97 何歳で成人しますか。
特に決まっていませんが、各国(自治区)の平均的通例で18歳というのが多いです。
98 未成年に対する制約はありますか。
あります。
99 あるとしたら、具体的にどのようなものですか。
酒、タバコは禁止。ギャンブルは何故か16歳から許可されています。免許取得に関しては、それぞれです。普通自動車も二輪も、13歳から取れます。
100 最後に、何か一言どうぞ。
100問は多いですねー。でも、本編でまとまって語れないところを要約してみると、結構自分もいろいろ考えてるのね(笑)、と思います。

「世界観構築における100の質問」
http://www.asahi-net.or.jp/~tz4a-izw/sekaikan.htm