| カミキレ、ヤジルシ。 |
「 セピアちゃんへ
僕は 思うことがあって
しばらく修行を続ける
当分家に帰らない
そこでお願いだ
机の上にあるモンスターボールを受け取ってほしい
中にいるのはダンバルと言って、
僕のお気に入りのポケモンだから
よろしく頼むよ
ではまた いつか会おう!
ツワブキ ダイゴより 」
セピアは、静かに手紙を置いた。
【寂しい】のか【悲しい】のか【判らない】のかも判らないまま、 セピアは呆然と立ち尽くした。
机の上に置かれたモンスターボールを そっと覗くと、ダイゴの残したダンバルが、
珍しいモノを見るかのように こっちを見ていた。
何故だか、セピアはすぐにはダンバルをボールから出す気になれなかった。
気がつけば、泪がぽろぽろと零れていた。
「”思うこと”って何…?」
セピアは、自分が【泣いている】事に気付かずにいた。
「”当分帰らない”って…いつまで?」
静かな部屋に、セピアの小さな声と泪が吸い込まれていった。
「ダイゴさん…」
セピアは、手紙を丁寧に折りたたんで、ヒップバッグの【大切なもの入れ】に入れた。
それから、机の上のモンスターボールに手を伸ばして、ゆっくりと掴んだ。
「ダンバル!!出てきて…!」
ボウンッ!!という効果音を出して飛び出してきたダンバルは、いかにもダイゴの好みのポケモン…という感じだった。
その眼は、暫くキョロキョロと辺りを見回していたが、じっとセピアを見つめた。
セピアの頬が濡れていたのを見て、不思議そうにしているダンバルに、セピアは言った。
「私、セピア。これからよろしくね」
ダンバルは、すぐ寄ってきた。人懐っこいタイプらしい。
セピアは にこりと笑ってから、しゃがんでダンバルに目線を合わせた。
「ニックネーム、決めなきゃね」
ダンバルの大きな眼に映る自分の顔を見て、セピアは思わずぺたぺたと顔を触ってしまった。
セピアは眼を見開いた。
「私・・・泣いてたの??」
俯いて、目を閉じる。
「何でだろ…。何かぽっかり心に穴が空いたみたいな感じ…」
その日、ユウキとセピアは電話で会話した。
当然ダイゴの話をしたのだが、【自分のこの気持ちが分からない】と沈んだ声で自分に言うセピアに、
【お前はダイゴの事が好きなんだよ】と言うことは、ユウキにはとても出来なかった。
とりあえず、ユウキはセピアを喜ばせるために、
二週間後二人でプラネタリウムを観に行く約束をしただけで、電話を切ってしまった。
セピアは 秘密基地で寝転びながら、
「何なんだろうなぁー・・・この気持ち・・・」
と、真剣に悩んでいた。
当分、この3人の恋に【→】が消える日は来なさそうだ。
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うわー。何これ…。ダイゴvセピアのつもりが…!!!セピアとユウキしか出てきてないし!
しかもダイゴさんからセピアじゃなくて、セピアからダイゴに好意が…!!!イカンイカン。
ゲームでは、主人公がダイゴさんからの手紙を読んだ後も、
手紙はダイゴさんの机の上に残されていましたが…。
犬丸の中での主人公(=セピア)は、大切に自分で保管しているって設定です。
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